【香水】ムエットとは？どこで買えるの？代用品は？無印やセリアにはある？

ムエットとは、香りを確かめるときに使用する紙のことです。

ふだんの生活では、あまり馴染みがない言葉かもしれません。

ムエットが買えるショップや、使い方、代用品についてもわかるので、ぜひ最後までお読みください。

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ムエットとは

ムエットとは、香りを確かめるときに使用する紙のこと。

ムエットはフランス語の「mouillette」から来ていて、”吸収する紙”などの意味があります。

フランスではバターを塗った細長いパンに半熟のゆで卵を浸したものもムエットと呼び、「濡らしたり浸すこと」を”mouiller（ムイエ）”と呼ぶのでそこから来ていると思われます（※）。

※単に細長く切ったパンそのものをムエットと呼ぶこともあり、諸説あり。

ブリア＝サヴァラン『味覚の生理学』（1825年）という古い文献にもmouilletteという表現があるようです。

“Vous couperez un morceau de pain en forme de mouillette, et vous le trempez dans la poêle,”

パンを一切れ切り、フライパンに浸す。

http://frvocabulary.blogspot.com/2015/11/mouillette.html

日本語では、「匂い紙」「試香紙」「香料試験紙」などと呼びます。

日常だと、香水売り場（フレグランスコーナー）やアロマテラピーの現場で使うことが多いです。

ムエットの形状

ムエットの形状はさまざまです。

一番よく見かけるのは短冊状の細長いタイプ。

香水や口の狭いビンに入った精油など、さまざまなシーンで使えるオールマイティタイプ。

端の数cmを折り曲げて机に置けるのも便利ですね（カード型のものだと折り曲げられず、そのまま机に置くと、香りが机に移ってしまうことも…）。

カード型のタイプは、表面積が広い分、香水をまんべんなく均一に振りかけることができ、評価しやすいです。

例えば、”鼻屋”で親しまれている”NOSE SHOP“では、気になる香水をカード型のムエットに吹きかけて試させてくれますよ。

また、各ブランドのオリジナリティあふれるデザインのムエットもあります。

各ブランドのムエットを比べるのも、香りとは違った楽しさがありますよ。

ムエットに求められること

ムエットは、ペラペラの薄い紙ではなく、ある程度厚さのある紙であることが一般的です。

無臭	ほかの匂いがしたら評価できない、紙由来の匂いもNG
耐溶剤性	印字されている場合、インクがエタノールなどの溶媒でにじまない
強度	紙がフニャフニャになったら使いにくい
浸透性	香水・香料・精油などが均一に浸透するか（液体を弾かない）
香りの保持力	揮発のスピードが速いか遅いか

少なくとも無臭で強度があることが望まれますが、ほかにも上記のような性能があるとGoodです。

ムエットの使い方

ムエットの使い方はつぎのとおり。

ムエットを軽く動かすのは良いですが、ムダに細かく動かして嗅ぐ必要はありません。

香水ショップだとコーヒー豆を用意していることもあります。

ちなみに、調香師が試作品を評価する時に、3つくらいムエットをクリップで留めて評価する様子を見たことがあるでしょうか。

何となくそれっぽく見える（笑）ので、企業サイトや就活パンフなどで見かける写真です。

しかし、複数ではなくひとつずつ持って評価する人も多いです（離しても隣のムエットの香りが鼻に届くことがあって、わかりにくいとのこと）。

また、香料メーカーでは、香料や有機溶媒抽出物を直接評価するときにもムエットを使用します。

それらは小さなビンに入っていますが、瓶口が狭いことも多く、細長いタイプの紙を1cm程度つけて評価します。

ムエットを持ち歩くのはアリ？

問題ありません。

そんなに香りの拡散性は強くないですが、机の側においておけば、ほんのり香りがします。

あまり持続性はないですが、お財布やポーチなどに忍ばせて香りを楽しむ人もいますよ。

香水を直接つけたくないけど、ひとりで香りを静かに楽しみたい人にはピッタリかと。

ただし、ほかのものに香りが移らないように気をつけましょう。

ムエットはどこで買えるの？おしゃれ・かわいいのはある？

香水なら短冊でもカード型でもOKです。

しかし、アロマテラピーなどで使う精油や香料などを評価するとき、口の狭い瓶にムエットをつけることもありますよね。

その場合は、短冊でないと入らないので気をつけてください（カード型でも細く切れば使えますけど）。

市販では香水ブランドでもらえるような、個性あふれる”おしゃれ”or”かわいい”ムエットはなかなかありませんが、実用性の高いムエットならいくつかあります。

短冊状のムエット

短冊状のムエットなら、アロマテラピーや精油でもおなじみの「生活の木」から販売されています。

200本入と1000本入がありますが、まずは200本入でお試しで良いかと。

先が尖った冊子型のムエットもあります。

ちょっとおしゃれですよね。

カード型

面積が広いカード型もよく見るタイプです。

面を広く取りまんべんなく吹きかけられるので、より立体的に香りを評価できます。

無印にムエットはある？

公式サイトで確認してもありません（2023年7月12日時点）。

かつては販売されていたようですが、現在は見当たらりませんでした。

無印の厚紙や単語カードなどで代用することならできそうです。

※価格は2023/7/31時点

ほかにも、「竹紙のメッセージカード 30枚入り（白 or クラフト）」があるんですが、一応使えます。

※価格は2023/7/31時点

ただ、少し厚みが薄いので、香水を吹きかけるとやや反ってしまいます。

香水にもよりますが、吹きかけて剥き出しで置いても数日は香りがもちます（最後の方はもちろん、ミドル～ラストノート中心）。

セリアにムエットはある？

セリアやCANDO（キャンドゥ）にムエットそのものは見つかりませんでしたが、「画仙紙はがき ３０枚」などで代用できます。

比較的大きく、約14.8cm×10cm。

ただ、郵便番号の箇所のように印字されている箇所があります。

香水を吹きかけるとにじんでしまう可能性もあるので、注意が必要です。

ブランド・大量発注向けに便利なメーカー

個人レベルだと使用するケースはほとんどないでしょうが、個人ショップやブランド用のムエットが欲しい時は大量発注することもあると思います。

そんなときに便利なメーカーさんを紹介します。、

大文字洋紙店

「大文字洋紙店」は大正12年から続く老舗洋紙メーカー。

ムエットの製作も長年行っており、日本No.1香料メーカーの高砂香料株式会社のムエットも手がけています。

加工方法も豊富で、老舗ならではの技術が伺えます。

松本洋紙店

「松本洋紙店」は、取引実績が30,000社以上ある紙の専門店。

ムエットのサイズや価格帯が豊富&明確で、5mm x 150 mmと細長いタイプからA4サイズまでさまざま（A4なら自分で裁断可能）。

安価&カスタマイズも可能なので、大量発注したい人は相談してみてください。

ムエットの代用品

ムエットの代用品として使えるのはいくつか種類があります。

画用紙は、表面にある程度の凹凸があり、繊維も粗目で液体を弾かず、香りも意外にキャッチします。

ただ自分で用意するのも何かと面倒ですし、正直使い勝手は市販のムエットに劣ります。

ムエットは手が出ないほど高価なものではないので、ふつうに購入した方がラクですし満足度が高いかもしれません。

ムエットが無料で手に入るサービス

ムエットが無料で手に入るサービスもあります。

といっても、香水を量り売りで購入するときに一緒についてくるムエットです。

Celes

香水の量り売りショップ「Celes」は、5枚まで気になる香水のムエットを無料でもらえるサービスがあります。

これはCelesのサービス開始以来ずっと行われているもの。

香水を吹き付けた状態で届くので、気になる香水があればついでに一緒に頼むのがおすすめです。

COLORIA

香水サブスクとして有名な「COLORIA（カラリア）」では、頼んだ香水のアイテムカードが届きます。

届いた香水を自分で吹きかける必要がありますが、特に印字された文字がにじむことはありませんでした。

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ムエットを使って、香水や精油などの香りを楽しもう

この記事では、ムエットについてくわしく解説しました。

ムエットは香りの評価に便利なもので、長く付き合うなら持っていて損がないもの。

香水の場合は、直接肌にのせて香りを評価するのが良いですが、いちどにつけられる数は限りがあるもの（千手観音のように手があるなら話は別ですが（笑））。

同一系統の香りを比較したいというときなどは、”初手”としてやはり便利です。

また、リラックスしたいときにムエットに吹きかけて香りを嗅ぐのもステキですよね。

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